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英語のリンキングが聞き取れない理由と練習法|5つの音の変化を音声で解説

Coro LearnOct 22, 2026
英語のリンキングが聞き取れない理由と練習法|5つの音の変化を音声で解説

知っている単語ばかりなのに、ネイティブの英語になると聞き取れない。その原因の多くは、単語と単語がつながって音が変わる「リンキング」にあります。

学校英語では、単語を1つずつ、はっきり読む練習をしてきました。さらにカタカナ英語のくせで、子音のあとに母音を足して「チェック・イット・アウト」のように区切って覚えています。

ところが実際の英語では、これが「チェキラウ」のように一続きで発音されます。頭の中にある音と耳に入ってくる音が違うので、知っている単語でも気づけないのです。

この記事では、音の変化を連結・脱落・同化・弱形・フラップTの5つに分け、例文ごとに「文字通りの読み」と「実際の音」を対比します。すべての例文にナチュラル速度とゆっくり速度の音声を付けたので、ディクテーションで耳を確かめながら読み進めてください。

例文で耳が慣れてきたら、次は好きな動画で練習しましょう。Corodomoの動画学習では、YouTubeのリンクを貼るだけで英語と日本語の2言語字幕が付き、1文ずつ区切ってディクテーションやシャドーイングができます。

1. 知っている単語が聞き取れない3つの理由

英語が聞き取れないと、多くの人は「単語力が足りない」と考えます。しかしスクリプトを見て「なんだ、この単語か」と思った経験があるなら、問題は単語力ではありません。耳が待っている音と、実際に流れてくる音がずれているのです。

日本人学習者の場合、そのずれは主に次の3つから生まれます。

  • カタカナの音で待っている:get は「ゲット」、but は「バット」と、最後に母音のついた形で覚えています。実際の英語では t で終わり、しかもほとんど聞こえないことがあります。
  • 単語単位で覚えている:学校では辞書に載っている発音で1語ずつ覚えます。会話では文の中で前後の語とつながり、形が変わります。
  • 強弱の差に慣れていない:日本語はどの音もほぼ同じ長さで読みます。英語は意味の中心になる語を強く長く、それ以外を弱く短く読むので、弱い部分が「聞こえない」と感じます。

逆に言えば、どこで音が変わるかのパターンを知れば、聞き取りはかなり楽になります。この記事で扱う5つの変化を、先に一覧で見ておきましょう。

音の変化何が起きるか例(文字通り → 実際の音の目安)
連結子音と母音がくっつくcheck it out:チェック・イット・アウト → チェキラウ
脱落子音がほとんど発音されないnext week:ネクスト・ウィーク → ネクスウィーク
同化隣の音と混ざって別の音になるDid you:ディド・ユー → ディジュ
弱形機能語が弱く短くなるa cup of:ア・カップ・オブ → アカパ
フラップT母音にはさまれた t がラ行に近くなるwater:ウォーター → ウォーラー

なお、カタカナはあくまで目安です。英語の音を正確に表すことはできないので、必ず音声で確かめてください。

2. 連結:単語の境目が消える

子音で終わる単語のすぐ後に母音で始まる単語が来ると、2つの語が1語のようにつながります。これが連結(リンキング)です。英語の話者は単語の切れ目でいちいち音を止めないため、境目が消えてしまいます。

カタカナ英語では「ク」「ト」のように子音の後に母音を足すので、つながる余地がありません。「チェック・イット」と読むとき、英語にはない「ウ」や「オ」の音を自分で足しているわけです。この余分な母音を取ると、自然に「チェキッ」とつながります。

  • 子音+母音:an apple → アナポー、in an hour → イナナウア
  • 母音+母音:間に軽い「ワ」や「ヤ」が入る。go on → ゴウウォン、I agree → アイヤグリー
  • アメリカ英語では r も次の母音とつながる:for a while → フォラワイル
  • 連結した部分は1語に聞こえるので、知らない単語だと思わずに区切り直してみる

では、例文で確かめましょう。まずナチュラル速度で2回聞いて3つの文を書き取り、わからない箇所はゆっくり版で確認します。

ナチュラル速度

ゆっくり

答えと「実際の音」を見る
例文文字通りの読み実際の音(目安)
Turn it off and on again.ターン・イット・オフ・アンド・オン・アゲインターニロフ アノナゲン
Can I pick it up on Friday?キャン・アイ・ピック・イット・アップ・オン・フライデークナイ ピキラッポン フライデイ
Let me check it out first.レット・ミー・チェック・イット・アウト・ファーストレミ チェキラウ ファース(ト)

「ターニロフ」「ピキラッポン」のように、3〜4語が1つの音のかたまりになっています。it の t がラ行に近くなるのは、6章で説明するフラップTです。

3. 脱落:あるはずの音が聞こえない

子音が続く場所では、前の子音がほとんど発音されないことがあります。これが脱落です。特に t、d、k、p は、口の形だけ作って息をほとんど出さずに次の音へ移ることがよくあります。

日本人学習者は「ネクスト」の「ト」を待ってしまいます。しかし英語では t がほぼ消えているので、待っている音が来ないまま次の単語が始まります。そこで一瞬混乱し、その後の数語まで聞き逃してしまうのです。

  • 子音にはさまれた t や d は消えやすい:next week、last night、just don't
  • 語末の t、d、k、p も弱く、ほとんど聞こえない:Good job → グッジョ(ブ)
  • didn't、wouldn't、couldn't は「ディドゥン」「ウドゥン」「クドゥン」に近くなる
  • 消えた音は「ないもの」ではなく、「一瞬の間」として感じ取るのがコツ

音声を聞いて、3つの文を書き取ってください。消えた音も、文法から補ってつづりどおりに書きます。

ナチュラル速度

ゆっくり

答えと「実際の音」を見る
例文文字通りの読み実際の音(目安)
I'll see you next week.アイル・シー・ユー・ネクスト・ウィークアイゥ シーヤ ネクスウィーク
I didn't sleep much last night.アイ・ディドゥント・スリープ・マッチ・ラスト・ナイトアイディドゥン スリープ マッチ ラスナイ(ト)
I just don't know what to say.アイ・ジャスト・ドント・ノウ・ワット・トゥ・セイアイジャスドンノウ ワッタセイ

next、last、just の t はほぼ聞こえません。you が「ヤ」、to が「タ」のように弱くなっている点にも注目してください(5章の弱形)。

4. 同化:隣の音と混ざって別の音になる

同化は、隣り合う音がお互いに影響し合い、別の音に変わる現象です。日本人が特に聞き逃しやすいのは、t や d と you の「ユ」がくっつく変化です。

t と y が続くと「チュ」、d と y が続くと「ジュ」に近くなります。Nice to meet you. が「ミート・ユー」ではなく「ミーチュ」と聞こえるのはこのためです。学校の教科書の音声では区切って読まれることが多いので、初めて聞くと別の単語に聞こえます。

  • t + you → チュ:meet you → ミーチュ、Don't you → ドンチュ
  • d + you → ジュ:Did you → ディジュ、Would you → ウッジュ
  • s + y → シュ:this year → ディシャー、Bless you → ブレシュー
  • 「ジュ」「チュ」が聞こえたら、直前に did、could、would、don't がないか考える

音声を聞いて、3つの文を書き取ってください。

ナチュラル速度

ゆっくり

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例文文字通りの読み実際の音(目安)
Did you get my message?ディド・ユー・ゲット・マイ・メッセージディジュ ゲッマイ メセジ
Could you send it by Monday?クッド・ユー・センド・イット・バイ・マンデークッジュ センディッ バイ マンデイ
Don't you think so?ドント・ユー・シンク・ソードンチュ シンク ソウ

Did you と Could you は、どちらも「〜ジュ」で始まります。聞き分けの手がかりは最初の子音と、文全体の意味です。get my の t は脱落して「ゲッマイ」になっています。

5. 弱形:小さな単語ほど聞こえない

英語では、意味の中心になる名詞・動詞・形容詞などを強く読み、前置詞・冠詞・代名詞・助動詞などの機能語を弱く短く読みます。この弱く読まれた形を「弱形」と呼びます。

学校では can は「キャン」、and は「アンド」と習いますが、会話では「クン」「ン」程度にしか聞こえないことがよくあります。実はカタカナ語の「ロックンロール」(rock and roll)にも、この弱形の and がすでに入っています。

  • can → クン、to → タ、for → ファ、of → ア/ヴ、and → ン
  • him、her、them の h や th が落ちる:tell him → テリム、call them → コーレム
  • 肯定の can は弱く短く、否定の can't は強くはっきり読まれる。can と can't は t ではなく母音の強さで聞き分ける
  • 聞こえなかった機能語は、文法と文脈から補って書けば十分

音声を聞いて、3つの文を書き取ってください。特に1文目の can と can't の違いに注意しましょう。

ナチュラル速度

ゆっくり

答えと「実際の音」を見る
例文文字通りの読み実際の音(目安)
I can come at four, but I can't stay long.アイ・キャン・カム・アット・フォー・バット・アイ・キャント・ステイ・ロングアイクン カマッフォー バライ キャーン(ト) ステイ ロング
I'd like a cup of coffee and a muffin.アイド・ライク・ア・カップ・オブ・コーヒー・アンド・ア・マフィンアイ(ド)ライカ カパコーフィ アンナ マフィン
Tell him to call them back.テル・ヒム・トゥ・コール・ゼム・バックテリム タ コーレム バック

1文目の can は「クン」と短く、can't は「キャーン」と強く長く読まれています。can't の t はほとんど聞こえないので、t の有無で判断しようとすると間違えます。

6. フラップT:water が「ワラ」に聞こえる理由

アメリカ英語では、母音にはさまれた t が、舌先で上の歯ぐきを軽くはじく音になります。これをフラップT(たたき音)と呼びます。日本語のラ行にかなり近い音です。

water が「ウォーラー」、better が「ベラー」に聞こえるのはこのためです。単語の中だけでなく、get it → ゲリッ、a lot of → アララのように、単語の境目でも起こります。連結と組み合わさると、つづりからは想像しにくい音になります。

一方、イギリス英語では t をはっきり発音したり、喉で息を止めるような音にしたりすることが多く、フラップTはあまり目立ちません。映画やドラマで聞き取りにくさが違うと感じるのは、この差も一因です。

  • 母音+t+母音:water、better、city、meeting
  • 単語の境目:get it、what are、about it、put it on
  • d も同じ音になる:body → バリ、ready → レリ
  • nt の t は消えることもある:twenty → トゥエニ、internet → イナネッ

音声を聞いて、3つの文を書き取ってください。

ナチュラル速度

ゆっくり

答えと「実際の音」を見る
例文文字通りの読み実際の音(目安)
Can I get a glass of water?キャン・アイ・ゲット・ア・グラス・オブ・ウォータークナイ ゲラ グラサ ウォーラー
It's a lot better than I thought.イッツ・ア・ロット・ベター・ザン・アイ・ソートイッツァ ラッ ベラー ザナイ ソー(ト)
What are you going to do about it?ワット・アー・ユー・ゴーイング・トゥ・ドゥー・アバウト・イットワラユ ゴナ ドゥ アバウリッ

What are you は「ワラユ」と3語が一気につながります。going to は会話では「ゴナ」に近く聞こえることが多いですが、書き取りでは going to と書けば正解です。

7. 総合ディクテーション:留守番電話を書き取る

実際の会話では、音の変化が1つずつ順番に出てくることはありません。最後に、5つの変化がまとめて入った留守番電話のメッセージに挑戦しましょう。

6つの短い文でできています。全部書けなくても大丈夫です。聞き取れなかった箇所に、どの変化があったかを知ることが目的です。

  • ナチュラル速度で通して2回聞き、内容をつかむ
  • 1文ずつ止めて書き取る。3回聞いてもわからない箇所は空欄にする
  • ゆっくり版で空欄を埋め、最後に答え合わせをする
  • 間違えた箇所に「連結」「脱落」など、原因となった変化をメモする

ナチュラル速度

ゆっくり

答えと解説を見る

Hi, it's Emma. I'm calling about the meeting next Tuesday. Could you let me know if it's still at ten? I think I left my notebook in your office. Can you put it aside for me? Thanks a lot.

(エマです。来週火曜日の会議の件で電話しました。今も10時からのままか教えてもらえますか。あなたのオフィスにノートを置き忘れたと思うんです。取っておいてもらえますか。よろしくお願いします。)

箇所実際の音(目安)主な変化
calling aboutコーリンガバウ(ト)連結・脱落
next Tuesdayネクスチューズデイ脱落
Could you let me know if it'sクッジュ レミノウ イフィッツ同化・脱落・連結
still at tenスティラッテン連結・脱落
left my notebook in yourレフマイ ノウブッキンニュア脱落・連結
put it aside for meプリラサイ(ド) ファミフラップT・連結・弱形
Thanks a lotサンクサラッ連結・脱落

音の変化は、ルールを読んだだけでは聞き取れるようになりません。短い時間でも、毎日耳に通すことが大切です。次のメニューは10分で1サイクルになるように組んであります。

素材は30秒〜1分程度の短い音声で十分です。長い素材を1回聞くより、短い素材を細かく聞き込むほうが、音の変化に気づけます。

時間やることポイント
0〜2分ナチュラル速度で2回通して聞く字幕やスクリプトは見ない
2〜5分1文ずつ止めてディクテーション聞こえない箇所は空欄のままでよい
5〜7分スクリプトで答え合わせ間違えた箇所に変化の種類をメモする
7〜10分メモした文をシャドーイング音声のすぐ後を追い、つながり方をまねる

最後のシャドーイングは、聞き取りのための練習です。自分の口で「チェキラウ」と言えるようになると、同じ音が流れてきたときに気づきやすくなります。

素材探しに迷ったら、好きなYouTube動画を使うのがいちばん続きます。Corodomoのシャドーイングなら、動画を1文ずつ再生でき、再生速度も調整できます。無料プランは動画数やAI機能の利用回数に制限があり、AI機能をすべて使うにはPlusプランが必要ですが、このメニューを試すだけなら無料プランで始められます。

  • 同じ素材を3日続けて使い、4日目に新しい素材へ進む
  • 1週目はこの記事の例文、2週目からは好きな動画を使う
  • 速すぎる素材は0.75倍速から始め、慣れたら等倍に戻す
  • 週に1回、自分のシャドーイングを録音して元の音声と聞き比べる

ディクテーションの進め方をもっと詳しく知りたい方は、「英語リスニングが伸びない人へ|ディクテーションで中級者の壁を突破する勉強法」もあわせて読んでみてください。

よくある質問

自分が話すときも、リンキングをまねしたほうがいいですか?

無理にまねる必要はありません。単語を区切ってはっきり話しても、英語はきちんと通じます。ただ、音をつなげて言えるようになると、聞き取りにも役立ちます。シャドーイングを続けるうちに自然に身につく程度で十分です。

イギリス英語でも同じ変化が起こりますか?

連結・脱落・同化・弱形は、イギリス英語でも普通に起こります。フラップTはアメリカ英語やカナダ英語などで目立つ特徴です。イギリス英語では t をはっきり発音するか、喉で息を止めるような音にすることが多くあります。

ルールを全部覚えないと聞き取れるようになりませんか?

細かいルールを暗記する必要はありません。この記事の5つの型を知っておけば、ほとんどの変化は「あのパターンだ」と気づけます。大事なのは、ルールを覚えることより、実際の音声で何度も確かめることです。

字幕ありと字幕なし、どちらで練習すべきですか?

最初は字幕なしで聞き、答え合わせの段階で字幕やスクリプトを見るのがおすすめです。初めから字幕を見ると、文字を読んで理解した気になり、聞き取れていない箇所に気づけません。

TOEICのリスニング対策にもなりますか?

なります。TOEICのリスニング音声も自然な速度で読まれるため、連結や弱形は普通に起こります。また、アメリカだけでなくイギリス、カナダ、オーストラリアの発音も出てくるので、フラップTの有無にも慣れておくと安心です。

まとめ

英語のリンキングが聞き取れないのは、才能や単語力の問題ではありません。耳が待っている音を、実際の音に合わせて直していけば、聞き取れる部分は着実に増えていきます。

  • 原因は音のずれ:カタカナ英語と学校英語の「1語ずつ・母音つき」の音で待っていることが、聞き取れない最大の理由です。
  • 変化は5つの型:連結・脱落・同化・弱形・フラップTを知っておけば、ほとんどの音の変化に気づけます。
  • 練習は1日10分:聞く→書き取る→答え合わせ→シャドーイングの流れを、短い素材で毎日くり返しましょう。

英語学習全体の進め方を見直したい方は、Corodomoの英語学習ページもご覧ください。好きな動画を教材にして、今日から10分の練習を始めてみましょう。

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